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更新日:6月28日



仕事や生活の中で「口約束」を交わすことは多いかと思います。

「所詮口約束だから」、「契約書があるわけじゃないから」と軽く考えてはいませんか?


口約束とは、契約書などの書面を用いず、言葉だけの「口頭」で行われる約束のことです。仕事上・私生活における会話や電話でのやり取りによる「決めごと」が口約束になります。


口約束には法的な効力があります。民法において、契約は「当事者の意思表示の合致」があれば、書面がなくても成立すると規定されています。民法の第522条です。


民法第522条(契約の成立と方式)

⒈契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立する。

⒉契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない。


「書面による契約」と「口約束による契約」は、原則、法的な効力に変わりはありません。「契約書がなければ契約は成立しない」というのは間違いなので、注意です。


口約束の内容を証明するのは「当事者の記憶」のみです。

そのため、「言った、言わない」 というトラブルが起きやすくなります。


  • 聞き間違いによる契約内容の齟齬

  • 勘違いによる契約内容の齟齬

  • 口約束の有無(忘れるなど)


当事者だけで解決しない場合は裁判で争うこともありますが、裁判では「口約束の存在」の証明が必要です。立証できなければ相手方が悪い場合でも裁判に負けることも有り得ます。


高齢化社会はこの口約束を忘れてしまうことが頻出します。勘違いも多発します。

たくさんの作品を所蔵する画廊、画商が歳を取り、作品の整理も出来てなく、作品に関する約束が書面で交わされてなく認知力が低下していくと、画廊と製作者の当事者間の口約束の内容にお互い齟齬が起こり、トラブルになります。「買い取った!」「預けていた!」

こうなることが起きる前に、約束を書面に記すことができればいいのですが、この契約書化の作業でまた内容に関して口約束の言い分が食い違い、揉めてしまうと、さあ大変です。

もはや当事者間では解決不能になります。第三者に入って整理整頓するしかなくなります。


口約束の効力の時効は「5年間」です。決めたことを5年間行なわない場合には、その約束は無くなります。これは債権の消滅時効です。

製作者は画廊に作品を売ってもらおうと依頼して預けた、又は渡した。売ってもらうという動機は、お互いの役割として第三者にも理解しやすい動機ですので、それが売れずに5年が経ち、収蔵庫に眠った状態であったら、口約束は消滅したとすることを当事者に提示して合意する。5年の起点は作品制作年とする。

こんなふうに法的な原則に則って進めるしかないかもしれません。これなら民法の契約により発生した債権の始末の仕方として第三者にも受け入れやすいのですが・・・

お互い歳をとると難しいのかな?


更なる手は画廊主が遺言に「一定の要件に合致すれば返還すること」を自らの意思で記すというものですが・・・これもなかなかですか・・・

よくわからない経緯でオークションに出品される美術品が多いのはこんな口約束の果てに漂流を始めたモノが多いからなのでしょうか・・・






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相続放棄は被相続人が死亡して相続が始まったことを知ってから3ヶ月以内に、

家庭裁判所に申述して(申し述べて)行う。相続開始前にはできない。

どうなるかというと相続人でなくなるので一切のプラス財産もマイナス財産も

「そんなの関係ない!」となる。相続との絶縁で、マイナス財産がでかい時の相続拒否だ。その効果はその人の子孫にまで及ぶ。


では相続分の放棄は、いかがなものなのか?

これは、本来相続すべき法定相続分(プラス財産)のみを放棄することで、

マイナス財産は相続することになる。すっごく損な相続であるが、

兄弟妹で男兄弟は出来が悪く未婚、妹は気立てがよく優秀な人と結婚しているという

兄弟妹関係でよく起きる。

「お前はいらんだろ、裕福だから・・・いらんよな、相続財産なんて・・・」

欲をかく男兄弟に、妹はコクリと頷く。これで決まりとなる。

裁判所の裁の字も出てこない。遺産分割協議で妹の相続分は無しとなる。

プラス財産がマイナス財産を大きくしのぐ東京近郊のかつては山林だった荒野を田舎から出てきた祖父が開拓し、今やベッドタウンとなり、いつの間にか大地主になった貧しい風情の家の相続に多い。何億もの財産が動く相続だ。「金持ち喧嘩せず」とはよく言ったものだ。


相続分の放棄は子孫に影響を与えないから、パチンコばかりで働かず結婚もせずに生涯を終えることになる男兄弟がいったんは相続するものの早く死に、最終的には気立ての良い子だくさんの妹とその子どもに財産が自然と集まることになる。理に適う展開だ。

「慌てる乞食はもらいが少ない」とはよく言ったものだ。


まあ、KANさんの♪愛は勝つ、みたいなものだ。

相続放棄と相続分放棄、

「分」が有ると無しでは、なにごとも「分」をわきまえている方が賢いということだ。

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相続といってもプラス財産ばかりではない。マイナス財産の塊のような相続もある。

相続という手続きは、被相続人が有するすべての財産、債権、債務を丸ごと受け継ぐことをいう。財産を分けるのが相続でなく、借金を分けるのも相続なのね。

ただ、作家や音楽家や画家に作品を依頼して生まれた債務は他の人で債務の履行ができないので無効となる。こういう債務を一身専属債務といい、相続の対象にはならない。


マイナス財産というと分かりにくいので「借金まみれ」という。

借金まみれの被相続人を相続すると、相続人も借金まみれになる。


この悲劇を回避するには、相続放棄か、限定承認相続という手続きを行う。

相続放棄は、金輪際相続しない宣言であり、

限定承認相続とはプラス財産の範囲だけマイナス財産も受け継ぐプラマイゼロ相続だ。


相続と縁を切る相続放棄はわかりやすいが、限定承認相続はなんか意味あんの?と思うよね。しかも限定承認相続は相続人全員で行わなければならない。


たとえば、町工場を営んでいた父ちゃんが死んだ。財産は借金のほうが多かった。

でも、父ちゃんが後生大事にしてきた工作機械があった。

息子たちはその父ちゃんの宝物を失いたくなかった。


じゃあ、借金はなしにしてもらい、父ちゃんの宝物でなんかやってみるか!

そして息子たちは町工場の技術を駆使して、父ちゃんの宝物で大ヒット商品を作った。


つまり、夢をつなぐことができるかもしれないというのが限定承認相続だ。

なかなかなかなかだけど、個人的にはいい感じだ。

つまり、金にはならんかもしれんが、借金まみれの父ちゃんの宝物を受け継ぐ感じである。


問題は、

単純に借金も含めて相続するか(単純相続)、

相続と縁を切るか(相続放棄)

未練がましいけど大事なものは残すか(限定承認相続)、

このいずれの相続にするかは

なんと、被相続人が亡くなって3か月以内に決めなければならないのだ。

相続人みんなで限定承認相続をするにはかなり家族が結束していないとできないなあ。


あと「相続放棄」と「相続分の放棄」も違うのです。それはまた次回。

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